【水道水を飲む=不安】そんなネガティブなイメージなくしませんか?

この記事は、水道水に対して多くの方が感じている「ネガティブな部分を取り除く」ことを目的とした記事構成です。

また、下記のような方のご参考になります

  • 「水道水が安全だという根拠は?」
  • 「やっぱり水道水を飲むのは抵抗がある」
  • 「水道水に含まれる塩素やトリハロメタンが気になる」
  • 「赤ちゃんには水道水とミネラルウォーターどっちがいい?」
  • 「水道水を赤ちゃんに?ありえない」
目次

水道水が安全という根拠はなに?

ここでは「水道水が安全だという根拠」について解説していきます。

日本では、厳しい水道の水質基準(水道法第4条)が定められています

厚生労働省ホームページより引用

それでは、「水質基準に含まれる項目数がどれだけあるのか確認していきましょう。

水質基準に
含まれるもの
項目数
①水質基準51
水質管理目標設定27
要検討45
項目数合計:123項目

123項目のなかのひとつに「農薬」が含まれています。

農薬は、水質基準のなかの「1項目」にすぎませんが、農薬の項目には「83の農薬類の合計値」がはいっています。

つまり、実質の項目数の合計は123項目ではなく「200以上の項目数」である、ということです。

それだけ、水道水の水質基準はとても厳しく設定されています。

水道水の水質基準の厳しさが、よりイメージしやすいように「市販のミネラルウォーターの規格基準」「水道水の水質基準」項目数を比較してみましょう。

項目数
水道水
(水質基準)
51
ミネラルウォーター
※1殺菌・除菌あり
44
ミネラルウォーター
※2殺菌・除菌なし
15
補足情報
「ミネラルウォーター」の基準は、水質基準(水道法第4条)ではなく、食品衛生法によって、定められています。        

「※1,2」は、製造工程によって異なる個別規格です『詳しくはこちら』

ごらんのとおり、水道水の方が基準項目数が多く市販のミネラルウォーターよりも、さらに基準が厳しい」ことがわかります。

「日本の水質基準はきびしい」というイメージが少しできたでしょうか?

ここで、気になる方もいらっしゃるかと思います。

「日本の水質基準はきびしいのはわかったけど、実際に水質基準を守れているの?」と。

結論は、

水道水はすべて水質基準の数値よりも、さらに少ない実測値のため、心配ありません。

次項目にて「水質基準の具体的な項目」を確認していきましょう。

水質基準の具体的な項目

ここでは「水道水質基準に設定されている51項目」と「基準値を確認していきます。

項目基準
一般細菌1mlの検水で形成される
集落数が100以下
大腸菌検出されないこと
カドミウム
及びその
化合物
カドミウムの量に関して、
0.003mg/L以下
水銀及び
その化合物
水銀の量に関して、
0.0005mg/L以下
セレン及び
その化合物
セレンの量に関して、
0.01mg/L以下
鉛及び
その化合物
鉛の量に関して、
0.01mg/L以下
ヒ素及び
その化合物
ヒ素の量に関して、
0.01mg/L以下
六価クロム
化合物
六価クロムの量に関して、
0.02mg/L以下
亜硝酸態窒素0.04mg/L以下
シアン化物
イオン及び
塩化シアン
シアンの量に関して、
0.01mg/L以下
硝酸態窒素
及び
亜硝酸態窒素
10mg/L以下
フッ素及び
その化合物
フッ素の量に関して、
0.8mg/L以下
ホウ素及び
その化合物
ホウ素の量に関して、
1.0mg/L以下
四塩化炭素0.002mg/L以下
1,4-ジオキサン0.05mg/L以下
シス-1,2-ジクロロエチレン及びトランス-1,2-ジクロロエチレン0.04mg/L以下
ジクロロ
メタン
0.02mg/L以下
テトラクロロエチレン0.01mg/L以下
トリクロロ
エチレン
0.01mg/L以下
ベンゼン0.01mg/L以下
塩素酸0.6mg/L以下
クロロ酢酸0.02mg/L以下
クロロホルム0.06mg/L以下
ジクロロ酢酸0.03mg/L以下
ジブロモクロロメタン0.1mg/L以下
臭素酸0.01mg/L以下
総トリハロ
メタン
0.1mg/L以下
トリクロロ
酢酸
0.03mg/L以下
ブロモジクロロメタン0.03mg/L以下
ブロモホルム0.09mg/L以下
ホルムアルデヒド0.08mg/L以下
亜鉛及びその化合物亜鉛の量に関して、
1.0mg/L以下
アルミニウム及びその
化合物
アルミニウムの量に関して、
0.2mg/L以下
鉄及び
その化合物
鉄の量に関して、
0.3mg/L以下
銅及び
その化合物
銅の量に関して、
1.0mg/L以下
ナトリウム
及びその
化合物
ナトリウムの量に関して、
200mg/L以下
マンガン及びその化合物マンガンの量に関して、
0.05mg/L以下
塩化物イオン200mg/L以下
カルシウム、マグネシウム等(硬度)300mg/L以下
蒸発残留物500mg/L以下
陰イオン
界面活性剤
0.2mg/L以下
ジェオスミン0.00001mg/L以下
2-メチルイソボルネオール0.00001mg/L以下
非イオン
界面活性剤
0.02mg/L以下
フェノール類フェノールの量に換算して、
0.005mg/L以下
有機物
(全有機炭素
(TOC)の量)
3mg/L以下
pH値5.8以上8.6以下
異常でないこと
臭気異常でないこと
色度5度以下
濁度2度以下
※厚生労働省ホームページ水質基準項目と基準値(51項目)より引用

水質基準の51項目だけで、これだけの量になります。

「200項目以上」をすべて確認となると、骨が折れると思います。

さらに水質基準に含まれるものの詳細を知りたい方は、「こちらをご参照ください。」

「水道水に含まれる塩素やトリハロメタンが気になる」

ここでは塩素とトリハロメタンについて解説していきます。

水道水は厳しい水質基準によって、守られていることは、ご理解いただいたと思います。

ですが、水道水に含まれる「塩素やトリハロメタン」の存在を気にされている方も多いでしょう

塩素とトリハロメタンの結論は、

「塩素・トリハロメタン」同様に気にする必要はありません。

その理由は、
  • WHO世界保健機関では、生涯飲んでも健康に影響がない濃度として「5mg/l」と定めています。

    ですが、日本ではこれよりも少ない「1mg/l以下」を目標にしていること
  • 塩素同様に「トリハロメタン」についても、水質基準では生涯飲んでも健康に影響がない、厳しい基準で守られていること
  • 「塩素・トリハロメタン」同様に水質基準値より少ない実測値がでていること

それでは「塩素とトリハロメタンがどういうものなのか」を確認していきましょう。

塩素

塩素には、下記の2種類あります。

  • 遊離塩素
  • 結合塩素
①遊離塩素

遊離塩素は、「次亜塩素酸」のことです。

【特徴】
消毒力が強く、濃度が濃ければ塩素臭がする

濃度が「0.4mg/l程度であれば、ニオイはしません

結合塩素

結合塩素は、「塩素とアンモニア」の反応で生成されるものです。

【特徴】
消毒力は弱いが「塩素やアンモニア」あるいは「アミノ酸や尿素等」と反応して生成されるトリクロラミンは、強烈なニオイがします。

「カルキ臭」の原因は、塩素ではなく、トリクロラミンです

以前まで東京の水道水は「カルキ臭がする」といわれていましたが、現在では高度浄水によってカルキ臭が改善されています。

ですが、一部の水道では「カルキ臭」がするところもあるようです。

トリハロメタン

トリハロメタンは、消毒用の塩素が有機物と反応して生成される物質です。

日本の水質基準では、トリハロメタンのことを「総トリハロメタン」としています。

また、総トリハロメタンの「総」は「すべて」という意味ではありません

「たくさんある」トリハロメタンのうちの4種類の物質のことです。

総トリハロメタンに分類される(4項目)

  • クロロホルム(トリクロロメタン)
  • ジブロモクロロメタン
  • ブロモジクロロメタン
  • ブロモホルム(トリブロモメタン)
なぜ、
トリハロメタンが問題視されるのか?

その理由は、「発がん性物質」の可能性があるからです。

ですが、心配する必要はありません。

上記でもご説明したように、塩素同様「総トリハロメタン」も、水質基準では生涯飲んでも健康に影響がない程度です。

さらに、総トリハロメタンの基準値は「0.1mg/L以下」と定められていますが、実際には基準値よりもはるかに少ないです。

下記は、水質基準にもとづいた「東京都の水質検査結果」になります。

水質基準値東京都
千代田区の
測定値

トリハロメタン
0.1mg/L以下0.015mg/L
※蛇口の水質検査結果(令和4年7月~9月)

総トリハロメタンに分類されるものには「4つの物質」がありますが、発がん性についての評価は、4つの物質ごとに異なります

IARC(国際がん研究所)では『人にたいする発がん性の様々な物質・要因(作用因子)を評価し、4段階に分類』しています。

IARC(国際がん研究所)】
発がん性「4段階の分類
グループ1
ヒトに対して発がん性がある
グループ2A
ヒトに対しておそらく発がん性がある
グループ2B
ヒトに対して発がん性がある可能性がある
グループ3
ヒトに対する発がん性について分類できない

IARC(国際がん研究所)による、発がん性の分類とは、人に対する発がん性があるかどうかの「証拠の強さ」のことです。

IARC(国際がん研究所)によると、総トリハロメタンに分類される4項目のうち、下記の2つの物質を「発がん性の可能性があるもの」としています。

発がん性の可能性がある
(グループ2B)
  • クロロホルム
  • ブロモジクロロメタン

下記は、水質基準にもとづいた「クロロホルム・ブロモジクロロメタン東京都における水質検査結果になります。

水質基準値東京都
千代田区の
測定値
クロロホルム0.06mg/L以下0.0015mg/L
ブロモジ
クロロメタン
0.03mg/L以下0.0043mg/L
※蛇口の水質検査結果(令和4年7月~9月)

また、総トリハロメタンに分類される4項目のうちの残り、下記の2つの物質を「発がん性ありとして分類できないもの」としています。

「発がん性ありとして分類できない」は、発癌性がないというわけではありません。

発がん性について分類できない
(グループ3)
  • ジブロモクロロメタン
  • ブロモホルム

下記は、水質基準にもとづいた「ジブロモクロロメタンブロモホルム東京都における水質検査結果になります。

水質基準値東京都
千代田区の
測定値
ジブロモ
クロロメタン
0.1mg/L 以下0.0068mg/L
ブロモホルム0.09mg/L以下0.0028mg/L
※蛇口の水質検査結果(令和4年7月~9月)

ここまで「 東京都千代田区の測定値を例にし、水道水に含まれる総トリハロメタン(4つの物質)の実測値を確認しました。

その結果、水質基準値よりもはるかに少ない量の水質検査結果であることがわかりました。

前項でも述べましたが、総トリハロメタンは「水質基準値が生涯飲んでも健康に影響がない程度」とされいることにくわえて「水質基準値よりも少ない量の測定結果がでているため、過度に心配する必要はありません。

総トリハロメタンは沸騰で増加する?

総トリハロメタンは「沸騰させると増える」から沸騰後「10分以上火にかけないといけない」と思っている方は多いのではないでしょうか?

結論は、

総トリハロメタンは増加することなく、沸騰時点で半減「沸騰1分で完全になくなる」

この結論に驚かれている方や半信半疑の方もたくさんいるかと思います。

この結論の根拠は、2005年に日本環境化学会誌で発表された大阪市環境科学研究所」がおこなった試験結果です。

赤ちゃんに水道水

赤ちゃんに水道水を飲ませるのは「不安」「ミネラルウォーターとどっちがいい?」と疑問に思われている方は多いのではないでしょうか?

結論は、

「水質基準(水道法第4条)・食品衛生法に適合しているもの」かつ「軟水」であれば、水道水でもミネラルウォーターでも問題ありませんが、水道水を使用するのが無難です

その理由は、赤ちゃんなど、まだ幼い子供は胃腸や腎臓が未発達なため、ミネラル成分が豊富に含まれる硬水では、負担がおおきく「下痢」を起こすことがあります。

次項にて、赤ちゃんに「市販のミネラルウォーターを使用する場合」・「水道水を使用する場合」注意事項などを順番に解説していきます。

ミネラルウォーターを使用する場合

ミネラルウォーターを赤ちゃんなど幼い子供に与えるときには「硬水」ではなく「軟水」を選びましょう

「軟水と硬水の基準」は、下記になります。

WHO
(世界保健機関)の基準
一般的な
日本の基準
60 mg/L 以下
軟水
100mg/L以下
軟水
60~120 mg/L
中硬水
120~180 mg/L
硬水
100mg/L以上
硬水
180 mg/L 以上
超硬水
※表の数値は「カルシウムとマグネシウムの含有量」
  • 日本の基準では、ミネラルが「100mg/L以下」のものを軟水。
  • WHOの基準では、ミネラルが「60 mg/L 以下」のものを軟水、としています。

そのため、可能な限り硬度が低い(60 mg/L 以下)の軟水を使用しましょう。

また、市販のミネラルウォーターを購入する際にラベルに硬度の記載があればいいのですが、記載がないものもあります。

そんなときのために「硬度」の計算方法をご紹介します。

「硬度」の計算方法

硬度=
(カルシウム量×2.5)+(マグネシウム量×4.0)

上記の計算式を使用すれば「硬度」がわかりますので、軟水かどうか判断できます。

「計算めんどうだな」という方は、カルシウム量とマグネシウム量を入力するだけでカンタンに硬度を計算してくれるサイトがありますので、こちらのサイトをご参照ください。

水道水を使用する場合

水道水の安全性については、もうご理解いただいていると思います。

それでも、赤ちゃんに水道水となると「不安」に感じる方もいるでしょう。

ご心配の方はまずは「お住いの地域の水質検査結果」を確認してみましょう。

※下記のように検索すれば確認できます

(検索方法の例)
○○市 水質検査結果

さて「お住まいの地域の水質検査結果」は、確認できたでしょうか?

とりあえず硬度だけ、手っ取り早く知りたい
という方はこちらのサイトをご参照ください。

ここからは、東京都を例に「硬度の水質検査結果」を確認していきます。

水質基準値東京都
千代田区の
測定値
硬度300mg/L 以下80.1mg/L
※蛇口の水質検査結果(令和4年7月~9月)

東京都の硬度は「80.1mg/L」で軟水でしたので、赤ちゃんにも安心です。

水道水をより安全に
赤ちゃんのために使用する方法

水道水を「より安全に使用」するために、赤ちゃんのミルクや離乳食作りには「湯冷まし」を使用することが推奨されています。

「湯冷ましが推奨される理由」は、沸騰で水を殺菌し、消毒のために使用されている塩素を除去することで、赤ちゃんへの負担を最小限にし、水道水をより安全にするためです。

「粉ミルク」は、水道水で溶かして飲むことを前提にミネラル成分等を調整して作られています。

そのため「赤ちゃんには水道水を使用する」ことが無難ということです。

湯冷ましの作り方

①やかんや鍋に必要量の水をいれる

②やかんや鍋のフタは半開以上にして沸騰させる

③沸騰後「5分間」火にかける

④火を消し、赤ちゃんのミルク作り同様、体温ぐらいまで冷ます

■湯冷ましの注意事項

  • 清潔な容器にいれて冷蔵庫で保存する
  • 無菌状態で細菌が増えやすい状態のため早く使いきる

まとめ

「水道水の安全性」について解説してきました。

日本の水道水は、世界と比較してもトップクラスに水道水の質が高く、安心で安全です。

さて、ここでは最後に水道水を安心して使用できる方法を再度カンタンにおさらいしておきましょう。

水道水をより安心して使用する方法
  • お住まいの地域の水質検査結果を確認する
  • 赤ちゃんには水道水を「湯冷まし」したものを使用する
    ※水の硬度は硬度が低い(60 mg/L 以下)の軟水を選ぶこと

いかがでしょうか?
以前にくらべて水道水を安心して使用できそうでしょうか?

もし、それでも不安だという方がいれば「浄水器」「浄水型ウォーターサーバー」をご利用ください。

その理由は、浄水器や浄水型ウォーターサーバーなら質の高い日本の水道水の安全性をさらに高めて使用できる」からです。

浄水型ウォーターサーバーにご興味のある方は、こちらの記事もご参照ください(機種の選び方やランキングを掲載してます)

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